自主制作SF短編映画『diff』、NYのSF映画祭で Best Eschaton Singularity and Beyond Short を受賞!
MUGENUP/Otter Pictures制作のSF短編映画『diff』が、
「フィリップ・K・ディック フィルムフェスティバル」において、
Best Eschaton Singularity and Beyond Short を受賞しました!
Best Eschaton Singularity and Beyond Short 賞とは
Best Eschaton Singularity and Beyond Short 賞とは、パラダイムシフト(現実認識や価値観が劇的に変化する様)をテーマとした作品を表彰する賞です。
幻覚や幻想、超現実や超科学、人類の進化、集合自我、記憶の不確かさなど、それが特異点を迎えた瞬間に、これまで信じていた「現実」がゆらぎ、世界が様相を変え、己すら信じられなくなる。そのようなパラダイムシフトは、まさにフィリップ・K・ディックが『ヴァリス』や『流れよ我が涙、と警官は言った』などの作品で繰り返し描いてきたテーマであり、まさにフィリップ・K・ディックの映画祭に相応しい賞といえるでしょう。
『diff』は記憶をテーマとし描いており、まさに目指したテーマが映画祭で評価されのは、大変光栄なことです。
「フィリップ・K・ディック フィルムフェスティバル」とは
本映画祭は、SF小説の歴史的な巨匠であるフィリップ・K・ディックの名前を冠した映画祭です。
フィリップ・K・ディックは、代表作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(1968年)とそれを映画化した『ブレードランナー』(1982年)で広く世に知られており、現実世界と幻想の対比やトランスヒューマニズムなど形而上学的なテーマを描きつづけ、SFやエンターテイメントの歴史に決して消えることのないインパクトを残しました。
日本を代表するSFアニメーション映画『AKIRA』(1988年)や『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年)なども、彼の影響を受けている作品の一つです。
「フィリップ・K・ディック フィルムフェスティバル」とは、SF小説や映画に対する彼の功績を称え、新しいSF作品の創造やクリエイターの支援を目的に2012年より開催されている映画祭です。
Best Shorts Competitionにノミネートされた『diff』は、9月18日(土)、映画祭の「SHORT SCI FI FILM BLOCK -BEST OF PHILIP K DICK」において上映され、このたびの受賞が決定しました。
『diff』とは
『diff』は、MUGENUPが自主制作映画として取り組んだ初のオリジナル短編映画です。
制作したのはMUGENUPの映像クリエイティブチームであるOtter Pictures。『diff』の企画・プロデュース・編集をつとめた西山理彦を中心に、多彩なキャリアを持つプロフェッショナルが集結し、SFの世界観の中で骨太な人間ドラマと「記憶」という普遍的なテーマを描きました。
『diff』公式サイト https://otterpictures.jp/diff/
『diff』クリエイターコラム
第1回「業界の意識を変えたい――自主映画制作に隠された信念」
https://mugenup.com/2020/09/17/diff_column_01/
第2回「『diff』を作って分かった、映画制作の未来に必要なこと」
https://mugenup.com/2021/02/12/diff_column_02/
第3回「自分たちの“創る場”を、作る。『diff』はその狼煙」
https://mugenup.com/2021/02/19/diff_column_03/
第4回「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア2020 レポート」
https://mugenup.com/2021/02/26/diff_column_04/
第5回「皆が主体的だった『diff』の挑戦。そして得られたもの」
https://mugenup.com/2021/03/05/diff_column_05/